看板をデザイン・印刷する際、「塗り足し(ぬりたし)」という言葉を聞いたことはありますか?
今回は、看板制作で上下左右30mmの塗り足しが必要な理由をわかりやすくご紹介します。
■ 塗り足しってなに?
塗り足しとは、仕上がりサイズよりも外側に余分にデザインを広げておく部分のこと。
一般的なチラシや名刺などでは上下左右3mmが基本ですが、看板のような大判印刷では30mmが推奨されます。
■ なぜ30mmも必要なの?
看板は以下のような理由で塗り足しの幅を広く取る必要があります。
✔ シート施工のズレに対応するため
アルミ複合板やスチレンボードなど、大型看板用シートの印刷には微妙な誤差が生じます。
看板用シートは熱を加えながら印刷するため、3%程度の少し縮みが発生します。また、シート貼り付け時には若干のずれが発生するので、塗り足しがないとフチに白い隙間が出てしまい、不自然な見た目になります。
✔ 周囲に枠や背景色があるときに特に重要
背景がベタ色や写真のとき、塗り足しがないと**「縁に白線」や「画像切れ」のリスク**が高くなります。
■ 実際の作成サイズは?
例えば、仕上がりサイズが900mm × 1800mmの看板なら:
項目 | サイズ |
---|---|
仕上がりサイズ | 900mm × 1800mm |
塗り足し込みサイズ | 960mm × 1860mm(各辺+30mm) |
安全領域(文字やロゴ) | 仕上がりサイズからさらに内側30mm |
※ Illustratorなどでデザインする場合は、トンボやガイドを使って明確にレイアウトするのがおすすめです。
■ まとめ
当店では、看板デザインをする際に「塗り足し30mm」をお願いしています。
これは美しい仕上がりを実現するための大切な工夫です。
初めて看板を作成する方も、ぜひこの塗り足しのルールを意識してみてください。
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